アスファルト作業の工程です。

道路の構造

まずは道路はどのように出来ているのでしょうか。断面図を見ていきましょう。

道路の構造

このように表層、基層、上層路盤、下層路盤、路床、路体という6つの層にわかれています。

一番上の「表層」はアスファルトの部分です。

二番目の「基層」は、道路の耐久性や荷重分散の役割を果たす重要な部分です。基層は通常、アスファルト混合物やその他の高強度な材料で構成され、交通荷重を均等に路盤に伝達する役割を担っています。

「上層路盤」、「下層路盤」は、ブルにて粉石(岩石を細かくしたもの)を押し敷いています。

ブル
ブル(Youtube)

次にどのように作業していくかを説明していきます。

【工程①】アスファルトを敷きならす(アスファルトフィニッシャー)

「表層」と「基層」はアスファルトフィニッシャー(AF)を使用します。

アスファルトフィニッシャーは、アスファルト合材を均一に敷きならすための専用機械です。

アスファルトフィニッシャー
アスファルトフィニッシャー(Youtube)

フィニッシャーはオペレーターが操作し、適切な厚さ・幅に敷設することで、見た目にもきれいな、高品質な舗装の基盤を作ります。

【工程②】アスファルトを敷きならす(手作業や補助機械)

フィニッシャーが届かない狭い場所や細かい調整が必要な場所では、スコップやレーキ(熊手のような道具)を使い、手作業でアスファルトを均等にならします。

【工程③】敷き均し(しきならし)

フィニッシャーや手作業で敷いたアスファルトを、より均一にならす作業。

  • 温度管理:アスファルト合材は高温(約150~170℃)のうちに敷設しないと、締め固めが不十分になる。
  • 表面調整:作業員がトンボ(長いならし道具)を使い、厚さ・勾配をチェック。

この段階で均一にならしておくことで、次の転圧(締め固め)工程の効果が高まり、耐久性が向上します。

【工程④】転圧(締め固め)(マカダム・コンバインドローラー)

マカダム・コンバインドローラー
マカダム・コンバインドローラー(Youtube)

敷き均したアスファルトを圧縮し、密度を高める工程。使用するローラーの種類により異なる効果があります。

① マカダムローラー(タイヤローラー)
ゴムタイヤ式のローラーで、主に表面を仕上げながら締め固める。
やわらかく弾力があるため、アスファルトの隙間に適度に馴染む。
均一な密度を確保し、表面の仕上がりを良くする役割。

② コンバインドローラー(コンビローラー)
鉄輪ローラーとタイヤローラーの両方の特性を兼ね備えた機械。
最初に鉄輪ローラーで強く圧縮し、後からゴムタイヤローラーで仕上げる。
耐久性を高めるための仕上げ工程に最適。

転圧の際には、適切な温度(約120~150℃)を維持することが重要。温度が低すぎると、十分に締め固めることができず、舗装の品質が低下します。

まとめ

  1. アスファルトフィニッシャーで均一に敷きならす
  2. 手作業や補助機械で細かい部分を調整
  3. 敷き均しで温度・厚みを確認しながら整える
  4. 転圧(締め固め)で密度を高め、耐久性のある仕上がりにする

この流れを適切に行うことで、耐久性と品質の高いアスファルト舗装が完成します。